ヨガの基礎知識(Part2)

ヨガ(YOGA)の原義

 ヨガの語彙はもとは「結ぶ」の意味で、牛や馬に、鋤や車を「結びつける」という意味です。野原にいる馬や牛は、そのままなら勝手に好きな様に草を食べて動きまわり生きていて、人間の役にはたちません。しかし、土を耕す鋤の道具や車を牛馬に結びつけて、コントロールすると、牛馬の力を使って様々な仕事をすることが出来るし、そこには野原で牛馬が生きているだけでは、決して出て来なかったかった価値が、生まれてきます。ヨガという語の意味には、その様に生命の力をコントロールする、という意味があります。これが、様々に広がりますが、神の力、宇宙のエネルギーと自分を結ぶ、身体と心を結ぶ、その力を活かしコントロールする等が基本です。また結ぶと調和がとれますから、統一、調和やバランスの意味、協力の意味、また結ばれると一体になるわけですから、一体化の意味になります。

 カタウパニシャッドという古典には、5頭の馬に繋いだ馬車を、車主が御者に命じて運転させて、目的地へ行く、という状況を使ってヨガの意味を説明しています。この時は「コントロールする」という意味がヨガとされているのです。権威とされているパタンジャリのヨガスートラの最初にヨガの定義が説かれており、ヨガとは心の働きを制御すること、と訳する場合と、止滅することと訳する場合とありますが、私は「制御」をとります。

ヨガの発生は、いつ頃か?

 古代インドのインダス川流域に発見されたインダス文明(BC2600〜BC1800=およそ4000年前位?)の遺跡から出て来る印章や粘度板に刻まれた図象の中に、坐法をとって瞑想をしているらしいものがある関係で、その頃には既に始っていた?と推察されています。ヨガの本来の意味は、現代の多くの人が思っているある種の体操をさすのではなく、瞑想を意味します。従ってヨガをするとは、どこかが凝って来たり痛んで来たりしない姿勢、心が安定して来るキチンとした坐法をとって、目を内に向けて、呼吸を整えて、普通に感覚器官を外に向けていると決して感じたり、気づいたりすることのない事柄を、瞑想することなのです。それで宇宙・神からの啓示を受けたり、神と自己の関係に関する智恵を得たり、様々なことが分かって来るのです。実用的な面から推察しますと、神官達が集団の知りたい事柄(例いつ頃作物を植えるか?今年は水害はないか?好天に恵まれるか?)などについて、瞑想したと思われます。

written by 龍村修